地盤の突固め技法と地搗(じつき)石伝承の史学的研究

書誌事項

タイトル別名
  • HISTORICAL STUDY ON GROUND COMPACTION TECHNIQUE AND FOLKLORE OF STONE RAMMER

抄録

中国が源流といわれる版築工法は土の突固めが工法の要であるから,土の突固め技法が渡来人の持込んだ技術であろうと推察し,土の突固め技法を突固め用小型道具の側面から中国の文献に遡って調査した.滋賀県湖東には,地盤を突固めるための道具として,ぐりんさんと呼ばれる地搗石が残されている.このぐりんさんを用いて地盤の突固め実験をした.実験結果から,ぐりんさんを用いて突固めた土工事の歩掛りを推定すると共に,ぐりんさん伝承の背景を文献史学的に調査した.これらの結果,ぐりんさんによる地盤の突固め効果は,近代的な締固め工法による盛土の締固め効果に劣らぬことが判明し,手作業による土工事の歩掛りも推定できた.また,地搗石伝承の文献調査過程において,ぐりんさんが亥の子突き風習と関係ある事と共に,その語源も推察できた.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205255827584
  • NII論文ID
    130004467361
  • DOI
    10.2208/jscejd.66.383
  • ISSN
    18806058
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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