短腸症候群に対するシンバイオティクス療法の検討

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タイトル別名
  • Synbiotics therapy for Short Bowel Syndrome in Children

抄録

短腸症候群に対する絶対的根治治療としては、小腸移植手術しかないが、治療成績や保険未適応などの問題もある。近年、内科的治療として、シンバイオティクス療法が注目され、自検例を含めて、腸管内細菌叢バランスの改善や、bacterial translocationの抑制、そして、栄養状態の改善など、免疫系、栄養、代謝への有用性が多く報告されている。しかし、免疫系を低下させるという研究報告はないものの、投与菌種により敗血症を発症したという報告は認められ、その有用性のエビデンスレベルは、未だ低い。短腸症候群に対する内科的治療は、ESPENでは、潰瘍性大腸炎やクローン病とともに、エビデンスの評価とそれに基づいたガイドラインが作成されているものの、シンバイオティクス療法に関する記載は認められない。その有用性を明確にするためには、多施設共同によるエビデンス作りが必要である。

収録刊行物

  • 静脈経腸栄養

    静脈経腸栄養 25 (4), 941-944, 2010

    日本静脈経腸栄養学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679402180096
  • NII論文ID
    130004487211
  • DOI
    10.11244/jjspen.25.941
  • ISSN
    18813623
    13444980
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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