エステル化リグノフェノールの熱的挙動

• 青栁 充

  三重大学大学院生物資源学研究科

• 村井 洸大

  三重大学大学院生物資源学研究科

• 舩岡 正光

  三重大学大学院生物資源学研究科

書誌事項

タイトル別名

• Thermal Behavior of Lignophenol Ester
• エステルカ リグノフェノール ノ ネツテキ キョドウ

抄録

相分離系変換システムを用いて誘導したヒノキ(Chamaecyparis obtusa)リグノフェノール(p-cresol type，HCLC)を基材として酢酸エステル(HCLCAc)，安息香酸エステル(HCLCPh)ならびにアリル炭酸エステル(HCLCalloc)を誘導し，構造・物性解析をFT-IR，¹H NMR，SEC，TGA，TMA，DSCを用いて行った．M_wはHCLCより増加し，エステル側鎖の電気的反発と相互作用により差がみられた．TGAの結果，T_d5は100℃程度上昇し，安定化の程度を小沢法により定量評価した．TMAの結果，ガラス転移に伴う収縮とゴム状態から溶融状態への変化温度は20–80℃低下した．熱安定効果はDSCでも確認され，発熱ピークは消失しT_gが観測された．側鎖構造の異なるエステルにより流動性と熱安定性を付与し，同時に挙動の差異から天然リグニン主骨格の熱的挙動の解明可能であることが示唆された．

収録刊行物

• 高分子論文集

  高分子論文集 70 (12), 722-730, 2013

  公益社団法人 高分子学会

キーワード

• Native Lignin
• Lignophenol
• Esters
• Thermal Properties
• Glass Transition

詳細情報

• CRID: 1390282681502876416
• NII論文ID: 130004489446
• NII論文ID: 40019935116
• NII書誌ID: AN00085011
• DOI: 10.1295/koron.70.722
• COI: 1:CAS:528:DC%2BC2cXosVCnsQ%3D%3D
• ISSN: 18815685
• ISSN: 03862186
• NDL書誌ID: 025129668
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I025129668
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可