妊娠30週目に急性A型大動脈解離を発症した不全型Marfan症候群の1例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Acute Type A Aortic Dissection during Late Pregnancy Period in a Patient of Incomplete Marfan Syndrome

この論文をさがす

抄録

要  旨:症例は30歳,女性,妊娠30週.歩行中に突然の呼吸困難,胸痛が出現した.当院救命センターに緊急入院し,急性大動脈解離と診断された.母親がMarfan症候群の診断を受け,大動脈解離で死亡しており遺伝的素因から本症例もMarfan症候群が疑われた.入院時に心不全を伴う大動脈弁閉鎖不全があり,可及的早期の心大血管修復が必要と考えられた.しかし,人工心肺時のへパリン投与による子宮・胎盤剝離面からの大量出血の危険性を考慮して,緊急で帝王切開・子宮全摘術を施行した.翌日に,上行大動脈人工血管置換術を2期的に施行した.母子ともに術後経過は良好であった.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ