骨髄腫を伴いか粒球内に線維状封入体を認めた慢性好中球性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • Association of Chronic Neutrophilic Leukemia and Myeloma with Fibrillar Inclusions in Granulocytes.

抄録

症例は57歳女性。昭和63年9月にWBC増多を指摘され受診。貧血と巨大脾腫あり。WBC 33,400 (Neutro 95%), Hb 10.5 g/dl, Plt 14.4万/μl, 好中球に中毒性顆粒あり,NAPスコア482, VB12 14,600 pg/ml, IgG 559 mg/dl, IgA 3,428 mg/dl(λ型M蛋白),IgM 48 mg/dl。骨髄は過形成で顆粒球系が著明で形質細胞も増加していた。染色体は正常核型で,bcr再構成なし。透過電顕にて,顆粒球系細胞内に線維状封入体が認められた。本例は,骨髄腫を伴う慢性好中球性白血病(CNL)と診断された。経過はブスルファン治療を行うが効果なし。平成2年10月,左腰部に巨大皮下血腫を作り入院。WBC 55,300/μl, Hb 7.0 g/dl, Plt 3.3万/μl, IgA 6,607 mg/dl。輸血を頻回に行ったが,平成3年7月に肺炎を併発し死亡した。このような特異な線維状封入体をもつCNLの報告は始めてである。この構造物の由来,意義は不明である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 36 (2), 121-127, 1995

    一般社団法人 日本血液学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680004423680
  • NII論文ID
    130004500151
  • DOI
    10.11406/rinketsu.36.121
  • COI
    1:STN:280:DyaK2M3jtVyquw%3D%3D
  • ISSN
    18820824
    04851439
  • PubMed
    7715083
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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