再生不良性貧血の経過中に発症した粟粒結核起因性血球貪食症候群

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タイトル別名
  • Hemophagocytic Syndrome Due to Miliary Tuberculosis in the Course of Aplastic Anemia

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抄録

再生不良性貧血の経過中に,全身性粟粒結核起因性と考えられる血球貪食症候群を発症した1女性例を経験した。入院時の諸検査で結核症の診断を確定しうる所見が得られず,単純ヘルペスウイルスI型に対する血清IgM抗体価の上昇を認めたため,ウイルス関連性血球貪食症候群と考えメチルプレドニゾロンパルス療法を行なったが,消化管出血を契機に多臓器不全のため患者は死亡した。剖検の結果,全身に播種した結核症の存在が明らかとなった。免疫機能低下状態にある患者の血球貪食症候群に遭遇した場合には,基礎疾患として結核症の存在も念頭に置く必要がある。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 39 (5), 392-397, 1998

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (14)*注記

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