同種骨髄移植症例の入院期間の検討

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タイトル別名
  • A Retrospective Study of the Length of Hospitalization Following Allogeneic Bone Marrow Transplantation.
  • ドウシュ コツズイ イショク ショウレイ ノ ニュウイン キカン ノ ケントウ

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抄録

都立駒込病院にて同種骨髄移植を施行した190症例をretrospectiveに解析し,必要入院期間を推定した。本研究では,発熱・週2回以上の輸血依存・経静脈的薬剤投与がない状態を1週以上維持し,肝中心静脈閉塞症,II度以上の急性GVHD, 間質性肺炎,重度肝腎障害の既往がない症例を退院可能と定義した。入院期間の中央値は108.5日であった。移植後70日で82例が退院基準を満たし,100日までに10例が合併症を生じたが,何れも軽症であった。移植後40日で退院基準を満たしたのは89例で,40∼70日に30例,40∼100日に38例が合併症を生じ,16例は緊急治療が必要であった。いずれの時点でも,合併症を生じた症例と生じなかった症例の特徴に明らかな差異はなく,その発症を予見するのは困難であった。移植後70日で退院基準を満たす症例は安全に外来治療が可能であるが,40日の早期退院には注意が必要である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 41 (1), 12-19, 2000

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (21)*注記

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