ステロイド投与中の血糖コントロールにおけるリラグルチドの有効性

書誌事項

タイトル別名
  • Efficacy of Liraglutide in Patients with Glucocorticoid-induced Glucose Intolerance: A Case Study
  • 症例報告 ステロイド投与中の血糖コントロールにおけるリラグルチドの有効性
  • ショウレイ ホウコク ステロイド トウヨ チュウ ノ ケットウ コントロール ニ オケル リラグルチド ノ ユウコウセイ

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抄録

ステロイドによる耐糖能異常へのリラグルチドの有用性を5例の自験例から検討した.症例1, 2:プレドニゾロン5 mg/日,8 mg/日を長期投与中,インスリン毎食直前注射からリラグルチドへ切り替えた.症例3, 4, 5:プレドニゾロン40 mg/日,60 mg/日,30 mg/日と高用量を投与開始後,早期からリラグルチドを使用した.症例3, 4は朝食前血糖の上昇(137 mg/dl, 135 mg/dl)があり,持効型インスリンの併用を要した.5例の経過よりリラグルチドはステロイド投与例にも有効であることが示唆され,朝食前血糖の上昇がなければ,リラグルチド単独でのコントロールが期待できる可能性が挙げられた.インスリン頻回注射療法に対しリラグルチドは,患者のアドヒアランスおよびQOLの向上,低血糖を起こしにくい,ステロイドを減量する際に細かな用量調節が不要,と利点が多く,ステロイドによる耐糖能異常に有用と思われた.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 57 (2), 102-107, 2014

    一般社団法人 日本糖尿病学会

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