虫垂粘液嚢胞腺癌の1切除例

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  • A Case of Mucinous Cystadenocarcinoma of the Appendix

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抄録

症例は右下腹部痛を主訴とする80歳, 女性。腹部CTおよび超音波検査像上, 回盲部に連続する径3cmの嚢胞性腫瘤がみられ, 血清CEA値および血清CEA19-9値はそれぞれ7.9ng/ml, 95U/mlと高値であった。大腸内視鏡検査で盲腸部にvolcano sign陽性の球状の粘膜下腫瘍様病変が認められたため, 虫垂粘液嚢腫, あるいは嚢胞腺癌の可能性があると診断するも, 患者が手術を希望しなかったため, 経過観察していた。しかし, 右下腹部痛を繰り返し, 1年3カ月後のCT像上, 腫瘤は径5cmに増大していた。このため患者の同意を得て回盲部切除術を施行した。病理組織学的検索により虫垂粘液嚢胞腺癌と診断された。術後経過は良好で, 腫瘍マーカーは正常化し, 術1年後の現在無再発生存中である。

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参考文献 (15)*注記

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