Ehlers‐Danlos症候群に合併した腹壁瘢痕ヘルニアの1例

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  • A CASE OF INCISIONAL ABDOMINAL HERNIA WITH EHLERS-DANLOS SYNDROME

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抄録

症例は64歳,女性.既往歴:半年前にEhlers-Danlos症候群と診断されている.現病歴:嘔吐を主訴に受診され,精査により上腹正中切開創の下端に5×7cm大のヘルニア門を認め,小腸をヘルニア内容とする腹壁瘢痕ヘルニアと診断した.手術ではEhlers-Danlos症候群による組織の脆弱性を考慮して,直接的な縫合閉鎖ではなくComposix Mesh®を用いることとし,これを腹壁に貼付しヘルニア修復を行い良好な結果を得ることができた.Ehlers-Danlos症候群は非常に稀な疾患で,結合織の脆弱性により腹壁瘢痕ヘルニアを併発することがあるが,外科的治療については原疾患の特性により難治性であることが多い.巨大腹壁瘢痕ヘルニア手術で多く用いられるComposix Mesh®は本症候群における腹壁瘢痕ヘルニア修復術においても有効であると考えられた.

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