潜在作物生産性モデルGAEZの北海道での適用可能性の検討と改良

  • 田中 朱美
    北海道大学 大学院環境科学院
  • 高橋 潔
    国立環境研究所 社会環境システム研究センター
  • 申 龍熙
    国立環境研究所 社会環境システム研究センター
  • 増冨 祐司
    埼玉県環境科学国際センター 温暖化対策研究室
  • 山中 康裕
    北海道大学 大学院地球環境科学研究院
  • 佐藤 友徳
    北海道大学 大学院地球環境科学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • Assessment and Improvement of the Global Agro-Ecological Zones Model for Estimation of Rice Productivity in Hokkaido
  • センザイ サクモツ セイサンセイ モデル GAEZ ノ ホッカイドウ デ ノ テキヨウ カノウセイ ノ ケントウ ト カイリョウ

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抄録

現在気候下の北海道のコメ収量変動を再現するため,潜在作物生産性モデルGAEZの北海道への適用可能性評価および改良を実施した.改良前のGAEZでは計算対象期間の大半で北海道のほぼ全域で気温条件を満たさず収量がゼロとなり,耐冷性の強化によってコメ栽培が可能となった北海道にはそのまま適用できなかった.モデルの改良として(1)気温条件の緩和,(2)バイオマス計算論理の変更,(3)出穂日推定論理の追加,および(4)障害型冷害の考慮を実施した.(1)により寒冷地でも収量を得ることが可能となるが,観測の収量変動をほとんど再現しなかった.(1)に加え(2),(3),(4)を組み合わせることで再現性は大幅に向上した.特に障害型冷害の考慮と出穂日の推定が北海道の観測収量変動の再現性向上に大きく寄与した.

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