書誌事項
- タイトル別名
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- Pancreatoduodenectomy for Carcinoma of the Ampulla of Vater with Commonon Hepatic Artery Oroginated from Hepatomesenteric Trunk, Passig Through the Pancreatic Head: Report of a Case
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抄録
症例は60歳の男性で,乳頭部癌に対し,膵頭十二指腸切除術を施行した.肝腸間膜動脈幹から分岐する総肝動脈が上腸間膜静脈の背側から膵鈎部頭側にいたり,膵頭部膵実質を貫通していたが,膵実質を剥離して総肝動脈を温存した.腹側膵,背側膵は総肝動脈の走行部に連続する疎性結合織で隔たれており,発生に伴う肝動脈走向異常の形成が想定された.病理組織学的に中分化管状腺癌で,進行度はpT1,pN0,P0,M−,fStageIであった.肝門部腫瘍により術後32か月目に死亡し,この際行った剖検の結果,組織学的には高分化管状腺癌を示したことから,異時性肝門部胆管癌と判定された.乳頭部癌手術においては,術前から肝動脈走行を十分に把握することが重要であり,肝動脈血流の維持や重複癌を発生した際の治療も考慮したうえで,非浸潤癌においては肝動脈を温存,浸潤癌においては切除,再建することが必要と考えられた.
収録刊行物
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- 日本消化器外科学会雑誌
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日本消化器外科学会雑誌 42 (11), 1670-1675, 2009
一般社団法人 日本消化器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204916507520
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- NII論文ID
- 130004560433
- 110007467475
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- NII書誌ID
- AN00192066
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- ISSN
- 13489372
- 03869768
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可