専門文章作成支援方法の開発に向けて：スキーマ形成を中心に

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  • Towards Developing Resources and Activities that Assist Formation of Schema for Academic Writing
  • センモン ブンショウ サクセイ シエン ホウホウ ノ カイハツ ニ ムケテ スキーマ ケイセイ オ チュウシン ニ

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抄録

専門的文章作成を支援する方法の開発を目標に、日本語テキスト分析タスク等を行う15週間のライティング授業に参加した受講者16名の文章評価と学習活動に対する内省を分析し、対象者の在学段階、母語、職歴、研究歴等、複数の背景要因を考慮しつつ、スキーマ形成との関連を考察した。コース終了後の3種の報告文の評価において、筆者らが作成した完成度が高い模範的な文章に高い評価を行った者は16名中13名で、うち9名が、文体、構成、文の長さと段落サイズ、表現と論理展開の明快さ等、適切な基準を示し、1)評価基準として複数の要因の間に優先順位を認識し、部分より構造や論理展開等の全体的特徴を重視する、2)日本語学習の意義を経験や現在の活動と関連づけて捉える、3)明確な外国語学習観を持つという特徴が見られた。テキスト分析タスクは、スキーマ獲得に成功しつつある学習者にもそれが困難な学習者にも有用であるが、後者にはそれに加えて、他の学習者による学習や文章へのコメントをリソースとして提供することがスキーマ形成を助けるための一つの可能性であると考えられた。

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