コーパスごとの類似度を考慮した用例に基づく感情推定手法の改善

• 三品 賢一

  徳島大学大学院先端技術科学教育部

• 土屋 誠司

  同志社大学理工学部

• 鈴木 基之

  徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部

• 任 福継

  徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部

書誌事項

タイトル別名

• An Improvement of Example-based Emotion Estimation Using Similarity between Sentence and each Corpus

抄録

発話文を感情ごとに分類したコーパスを構築し，入力文と最も類似度が高い発話文を含むコーパスの感情を推定結果として出力する用例ベースの感情推定手法が提案されている．従来手法ではコーパスを構築する際，発話テキストの収集者が個人個人で発話文の分類先を決定しているため，分類先を決定する基準が個々によってぶれてしまう．これにより，例えば“希望”のコーパスの中に喜びの発話文が混じるといったことが起こり，推定成功率を下げてしまう．本稿ではこの問題を解決するため，コーパスごとにおける入力文の形態素列の出現回数を用いて，入力文とコーパスの類似度を定義する．そしてこの類似度を従来手法に導入した新たな類似度計算式を提案する．これにより，誤って分類されてしまった発話文の影響を緩和することができる．評価実験では従来手法と比べて成功率が 21.5 ポイント向上し，提案手法の有効性が確認できた．

収録刊行物

• 自然言語処理

  自然言語処理 17 (4), 91-110, 2010

  一般社団法人　言語処理学会

キーワード

• 感性情報処理
• 類似度計算
• 用例ベース
• N-gram

詳細情報

• CRID: 1390282679453067264
• NII論文ID: 130004566403
• DOI: 10.5715/jnlp.17.4_91
• ISSN: 21858314
• ISSN: 13407619
• Web Site: http://www.jstage.jst.go.jp/article/jnlp/17/4/17_4_4_91/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可