廃用性萎縮骨格筋におけるストレス蛋白質発現の解析  [in Japanese]

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Abstract

【目的】臨床において、長期臥床や不動化で生じた廃用性筋萎縮はリハビリテーション阻害因子の1つであり、その予防は重要な課題である。廃用性筋萎縮の発生メカニズムとして、初期の段階ではタンパク質合成が低下し、その後分解が亢進し筋萎縮が起こるといわれている。我々は不動という骨格筋機能の制限が筋細胞内のストレスタンパク質の発現に影響を与えているのではないかと考え、ラットヒラメ筋の廃用性筋萎縮モデルを作成し、各種ストレス蛋白質とその関連抗原の発現について検討した。【対象と方法】13週齢のWistar系ラットを1)後肢懸垂法での飼育と、2)通常飼育に分けて2週間飼育した。麻酔下で摘出したヒラメ筋の筋組織からタンパク質を抽出し、各種ストレス蛋白質の発現をWestern blottingにて解析した.【結果と考察】廃用萎縮筋ではmyosin heavy chain fast typeの増加とslow typeの減少が観察され、従来報告されている廃用性筋萎縮に特徴的な構造蛋白質の変化が確認された。各種ストレス蛋白質の発現を解析した結果、ポリユビキチン化蛋白の顕著な増加が観察され、廃用萎縮筋におけるユビキチン/プロテアソーム蛋白分解系の活性亢進が示唆された。HSP70の発現レベルに差は認められなかったが、HSP90, HSP110, GRP78の発現は増加し,BAG-3とHSP27には分子量の増加が観察され,リン酸化を受けている可能性が示唆された。廃用萎縮筋には,細胞質と小胞体のいずれにもストレス応答が生じていることが観察された.今後、筋萎縮の分子病理学的機序の解明を通して、筋萎縮を予防する有効な治療法の開発に寄与したい。

Journal

  • Congress of the Japanese Physical Therapy Association

    Congress of the Japanese Physical Therapy Association 2002(0), 60-60, 2003

    JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION

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