日常生活における顔の認知スタイルと再認記憶の関係

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タイトル別名
  • The correlation between the cognitive style for faces in everyday life and recognition memory for faces

抄録

日常生活における顔の認知スタイルを質問紙によって調査し,顔の意図記憶,及び偶発記憶の再認成績とどのような関係を示すかを検討した。再認記憶実験では,符号化時に喜び,あるいは怒りの表情で提示した。再認テストには記銘時と再認時で同じ刺激が示される同画像再認課題と,同一人物の異なる表情が示される異画像再認課題を用いた。ヒット率と顔の認知スタイルの相関を検討したところ,偶発記憶事態では同画像再認課題,異画像再認課題ともに喜びで符号化したときに顔の認知スタイルと相関が示された。一方,意図記憶事態ではいずれの再認課題においても相関は示されなかった。この結果は,偶発記憶事態での再認成績が日常生活で示される顔の認知スタイルを反映していることを示唆している。このことは,我々が日常生活において,人と出会ったとき,顔を覚えようと意図することは少なく,「この人はどんな人であるのか」といった対人関係を築く準備を行うことが多いという日常的経験とも一致する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205676333312
  • NII論文ID
    130004587283
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2007.0.171.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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