日本海海水中のプルトニウムの主要な起源

DOI
  • 山田 正俊
    放射線医学総合研究所 環境放射線影響研究グループ
  • 鄭 建
    放射線医学総合研究所 環境放射線影響研究グループ

抄録

日本海海水中の239+240Pu濃度と240Pu/239Pu同位体比の鉛直分布の測定から、その主要な起源を解明することを目的とした。陰イオン交換樹脂カラム法によりPuを分離・精製し、アルファ線測定後、SF-ICP-MSを用いて、240Pu/239Pu同位体比を測定した。海水中の239+240Pu濃度は、表層で8から9 mBq/m3であり、中層で37から39 mBq/m3と極大となり、底層で26から33 mBq/m3となる鉛直分布を示した。また、海水柱中の239+240Puのインベントリーは、85から87 Bq/m2であり、グローバルフォールアウトから推定される値(42 Bq/m2)の約2倍であった。240Pu/239Pu同位体比の鉛直分布は、表層から底層までほぼ一定の値を示し、ビキニ核実験起源のプルトニウムの存在を示唆していた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680709139200
  • NII論文ID
    130004593116
  • DOI
    10.14862/geochemproc.54.0.31.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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