EPMA によるTh-U-Pb 化学アイソクロン年代測定法の開発と鉱物粒子年代測定への展開
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- 鈴木 和博
- 名古屋大学年代測定総合研究センター
抄録
副成分鉱物として多様な岩石に普遍的に存在するモナザイト(軽希土類元素Ree の燐酸塩鉱物ReePO4)やジルコンは,50-300 μm という微細な粒子として産出するにもかかわらず,熱に対して頑強で閉止温度が高いためにコア-マントル組織などの多重成長の証拠を残していることが少なくない。この鉱物粒子の各部分の形成年代(サブグレイン年代)が決定できれば,その地球科学的な価値はきわめて高いものとなる。Th-U-全Pb アイソクロン法(Chemical Th-U-total Pb isochronmethod; CHIME)は鉱物粒子各部分のTh・U・Pb 含有量をEPMA で分析して,初生鉛量を補正したサブグレイン年代を決定する地質年代測定法である。CHIME 法はin situ にミクロンオーダーの領域の年代測定が可能なこと,鉱物粒子の年代マッピングが容易なこと,通常のEPMA 分析と同様に簡便で迅速(1測定点17~30 分)なこと,を利点とする。
収録刊行物
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- 日本地球化学会年会要旨集
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日本地球化学会年会要旨集 57 (0), 179-179, 2010
一般社団法人日本地球化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680708568832
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- NII論文ID
- 130004593279
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可