心配への認知的アプローチ

DOI
  • 杉浦 義典
    東京大学大学院教育学研究科・日本学術振興会

書誌事項

タイトル別名
  • Worry as Actively Controlled Thinking
  • A Cognitive Perspective
  • 能動性に着目して

抄録

心配は, 制御困難な思考であると同時に, 困難な問題に対処するために能動的に制御された過程でもある。心配研究の主要な課題は, 心配がなぜ制御困難性になるのかを説明することである。本論文では, 先行研究を,(1) 心配の背後の自動的処理過程を制御困難性のメカニズムとして重視する流れと,(2) 心配の能動性そのものの中に制御困難性の要因を見いだそうとする流れ, の2つに分けたうえで,(2) に重点を置いて概観する。(2) の立場からの研究の課題は, さらに, a. 心配の機能や目標を明らかにするという大局的なものと, b. そのような機能や目標を実現するための方略を明らかにするという微視的なものとに区分される。本論文では特にb. のような微視的な視点に立った研究の必要性を提唱する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205460630528
  • NII論文ID
    130004624088
  • DOI
    10.5926/jjep1953.49.2_240
  • ISSN
    00215015
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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