熱帯モンスーンにおける雨季・乾季の日射量と降雨時刻との関係

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タイトル別名
  • The Relationship between Seasonal Radiation Amount and Time of Rainfall Event in Tropical Monsoon Asia

抄録

熱帯モンスーン気候帯に属するカンボジアで約5年間にわたる現地気象観測を行い,雨季と乾季の水文・気象環境,とりわけ,日射量に着目してその特徴について考察した.その結果,雨季と乾季で日射量は大きく変わらず,降雨日の日日射量が無降雨日の約88%に及んでいることが分かった.またその原因としては,当地における降雨イベントの大半が夕方から夜間にかけて集中しており正午前後には非常に少ないこと,また,1時間程度の短時間降雨イベントが多いことが示された.ここで得られた結果は,カンボジアのみならず,熱帯モンスーン気候の特徴として広くこの地域に当てはまるものと考える.なお,雨季には,日射量が大きく減少しない結果,湿潤な環境の下で多くの蒸発散が生じていると考えられる.本地域の蒸発散量算定には,日射と降雨時刻に関するこのような特徴を十分に考慮する必要があろう.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680689428864
  • NII論文ID
    130004627561
  • DOI
    10.11520/jshwr.18.0.39.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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