流域スケールでの水循環モデルと実流域への適用

• 工藤 亮治

  岡山大学大学院環境学研究科

• 永井 明博

  岡山大学大学院環境学研究科

• 近森 秀高

  岡山大学大学院環境学研究科

抄録

近年、健全な水循環が問題視されているが、この問題の解決のためには流域内の水循環を定量的に表現する必要がある。本研究では岡山県北部の小阪部川ダム流域を対象に、山地からの流出量の計算に流出解析モデル、河道内の流れに水理モデル、地下水に2次元不圧地下水流モデルを適用し、これらの手法を統合した流域水循環モデルの構築を行った。流出解析モデルには長短期流出両用モデルを、河道内の流れには不定流解析を用いた。その結果、このモデルを用いることにより各地点の河川流量、河川水位、地下水位を同時に求めることができ、流域内の水循環を定量的に表現できるようになった。また、小阪部川ダム貯水池の流入量も精度よく再現できた。今回地下水のデータを入手できなかったため、地下水流動解析に関してはシミュレーション的に行ったが、今後地下水の実測値のある流域でこのモデルを適用することにより、更にモデルの適応性の検討を行う必要がある。

収録刊行物

• 水文・水資源学会研究発表会要旨集

  水文・水資源学会研究発表会要旨集 19 (0), 31-31, 2006

  水文・水資源学会

キーワード

• 水循環
• 長短期流出
• 不定流
• 地下水流動

詳細情報

• CRID: 1390282680689914368
• NII論文ID: 130004627702
• DOI: 10.11520/jshwr.19.0.31.0
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可