嚥下造影検査食の現状に関する全国25施設の調査報告

DOI
  • 伊藤 彰博
    日本栄養材形状機能研究会 藤田保健衛生大学医学部外科・緩和医療学講座
  • 東口 高志
    日本栄養材形状機能研究会 藤田保健衛生大学医学部外科・緩和医療学講座
  • 巨島 文子
    日本栄養材形状機能研究会 京都第一赤十字病院 リハビリテーション科
  • 太田 喜久夫
    日本栄養材形状機能研究会 国際医療福祉大学病院 リハビリテーション科
  • 栢下 淳
    日本栄養材形状機能研究会 県立広島大学人間文化学部健康科学科
  • 重松 孝
    日本栄養材形状機能研究会 浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科
  • 白木 亮
    日本栄養材形状機能研究会 岐阜大学医学部付属病院第一内科
  • 藤谷 順子
    日本栄養材形状機能研究会 国立国際医療研究センター病院リハビリテーション科
  • 山中 英治
    日本栄養材形状機能研究会 若草第一病院外科

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of Foods used in Videofluoroscopic Swallowing Examinations at 25 Japanese Hospitals

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抄録

【目的】嚥下造影(VF)検査食の実態把握を目的に、全国25施設の使用状況と物性分布を調査した。【方法】VF検査手順の規定がある25施設から、VF検査食の種類、組成および調製方法を調査し、形状別に分類後、物性を評価した。【結果】全国25施設で合計155種類(最少2種類、最多12種類、平均6.2種類)のVF検査食が使用されていた。硫酸バリウムは17施設で、ヨード系造影剤は11施設で使用されていた(重複あり)。形状別では液体が80%、とろみ・ペースト状が76%、ゼリー状が96%、その他食事に近い固形物が72%の施設で使用されていた。物性は、液体の粘度は1~ 116 mPa・sとほぼ共通していたが、とろみ・ペースト状の粘度は79~ 1,984 mPa・sに幅広く分布し、「濃い」「薄い」の用語が示す物性は施設により差が大きかった。ゼリーはかたさ640~ 48,000 N/m 2 、付着性900 J/m 3 以下、凝集性0.2~ 0.9の範囲に分布していた。【結論】VF検査食の種類は様々であり、物性に関しては、液体やゼリーはほぼ共通していたが、とろみ・ペースト状の検査食は施設間の差が大きかった。

収録刊行物

  • 静脈経腸栄養

    静脈経腸栄養 29 (4), 1017-1025, 2014

    日本静脈経腸栄養学会

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