円形脱毛症の病態に関する研究(7)汎発性脱毛症患者に対するステロイド内服・外用と8-MOP内服全身PUVA併用療法の有用性について  [in Japanese]

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Abstract

円形脱毛症の発症メカニズムについては未だ不明な点が多いが,近年,自己免疫現象の関与を示唆する報告が多くなされている.汎発性脱毛症は,円形脱毛症の中では最重症型であり治療に苦慮することがしばしばである.今回我々は,汎発性脱毛症に対して,低用量のステロイド内服と外用そして8-MOP内服による全身PUVA療法の併用療法を施行し,その有用性を検討した.患者は,男性13例,女性10例の計23例で,年齢は17歳から34歳(平均25.4歳)であり,罹病期間は8ヵ月から8年3ヵ月(平均3年3ヵ月)であった.方法は,ステロイド内服下に8-MOP内服全身PUVA療法(1/2MEDより開始,隔日1/2MEDずつ増量)を連日4週間行った(総照射量:平均94.3J/cm2).なお,PUVA照射後に顔面以外の略全身にステロイド外用剤を塗擦した。その結果,23例中21例(91.3%)において改善傾向を認め,そのうち13例(56.5%)はステロイド漸減後,平均12ヵ月後に略治に至った.なお,PUVA療法の局所効果を比較するために,頭部のみは半分遮光し,ハーフサイド照射を行なった.その結果,改善傾向が認められた21例全例とも左右差はみられず非照財部にも発毛を認めた.ステロイド内服・外用と8-MOP内服全身PUVA療法の併用療法により,23例中21例という多くの症例において改善傾向を認めたことは,重症型で難治性である汎発性脱毛症においては,本療法は選択する価値ある治療法と思われた.また,ステロイド内服中止後も,略治後の再発が非常に少なかったこと(13例中2例)は,8-MOP内服全身PUVA療法は,免疫抑制作用などを介して脱毛機構に対し何らかの抑制効果,あるいは発毛機構に対して何らかの促進効果をもたらしているものと考えられた.

Journal

  • The Japanese Journal of Dermatology

    The Japanese Journal of Dermatology 109(10), 1471, 1999

    Japanese Dermatological Association

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