心室中隔中部に憩室様の菲薄化をきたした心サルコイドーシスの1例

DOI
  • 村上 千佳
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
  • 永井 啓行
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
  • 飯尾 千春子
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
  • 藤井 昭
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
  • 西村 和久
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
  • 井上 勝次
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
  • 鈴木 純
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
  • 宮川 正男
    愛媛大学大学院医学系研究科放射線医学
  • 望月 輝一
    愛媛大学大学院医学系研究科放射線医学
  • 檜垣 實男
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
  • 大木元 昭義
    愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学

書誌事項

タイトル別名
  • A case of cardiac sarcoidosis with wall thinning of the interventricular septum like a diverticulum

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抄録

症例は73歳,女性.2005年に検診の胸部X線検査で胸部異常陰影を指摘され,気管支鏡下肺生検で肺サルコイドーシスと確定診断された.以降,他科にて経過観察中であったが,2011年に施行した心エコー図検査で心室中隔中部の壁菲薄化を認め,心サルコイドーシスが疑われたため,当科に入院した.冠動脈造影では異常を認めなかったが,心筋血流シンチグラムにて菲薄化部位に一致して灌流異常を認め,ヘパリン負荷下の18F-FDG-PETでは同部位を中心に心臓への異常集積を認めた.心サルコイドーシスの可能性が高いと考えられたため,ステロイド加療を開始した.心サルコイドーシスの特徴的形態としては心室中隔基部の壁菲薄化があげられているが,現在までに心室中隔中部の壁菲薄化をきたした報告はない.心サルコイドーシスの表現型として心室中隔中部の菲薄化・憩室があることを念頭におき,各種モダリティでの精査を行い,早期に診断することが重要と考えられたため,文献的考察を加え報告する.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 45 (8), 1007-1012, 2013

    公益財団法人 日本心臓財団

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