生態調査に基づく西表島網取湾におけるウミショウブ種子の分散力の数値解析

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タイトル別名
  • PARTICLE TRACKING ANALYSIS BASED ON ECOLOGICAL INVESTIGATION OF SEEDS OF <i>ENHALUS ACOROIDES</i> IN AMITORI BAY, IRIOMOTE ISLAND, JAPAN
  • PARTICLE TRACKING ANALYSIS BASED ON ECOLOGICAL INVESTIGATION OF SEEDS OF ENHALUS ACOROIDES IN AMITORI BAY, IRIOMOTE ISLAND, JAPAN

抄録

本研究の目的は,西表島北西部のウミショウブを対象に,その群落の分布や規模を決定付けるだけでなく,衰退・消失した群落の自然回復力に直接的に関わる種子の分散力を評価することである.そのために,西表島においてウミショウブの生態調査を行い,種子の放出や分散に関わる生態諸量を明らかにした.そして,海洋モデルを用いて西表島網取湾の海水流動を再現し,そこで生態調査によって得られたデータを基にしたウミショウブ種子の粒子追跡解析を行った.<br> その結果,ウミショウブ種子の3時間の平均移動距離は群落サイズとほぼ同程度であり,分散力が極めて弱いことが明らかとなった.この主因は種子の浮遊時間の短さにあり,さらに湾内の弱い流速にも一因があった.よって,ウミショウブ群落が衰退した場合には自然に回復する可能性が低いものと考えられる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205354197888
  • NII論文ID
    130004697235
  • DOI
    10.2208/jscejoe.70.i_1074
  • ISSN
    21854688
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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