抄録
日本最大の広さを有する琵琶湖を事例に、釣りや駆除事業との関係性から、琵琶湖における外来魚問題と地域社会のあり方について、地域住民と釣り人への聞き取りをもとに考察し、琵琶湖を健全な状態へ近づけるための方策について考えた。琵琶湖で外来魚の根絶は不可能と考えられるが、数を抑制するためにも外来魚駆除を継続し、再び在来種が生息できるようにするための環境保全活動を行うことが重要である。また、釣り人の協力を促すには、外来魚回収いけすの増設や、新たなルール作りが有効であると考えられる。外来魚駆除の取り組みが、今後も地域住民とかかわる形で継続的に行われれば、身近な存在である琵琶湖の自然環境と生態系を地域資産と捉えることができ、琵琶湖からの水辺離れを食い止め、生態系や水辺環境が豊かであった琵琶湖の元の状態に近づけることが可能である。
収録刊行物
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- 水資源・環境研究
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水資源・環境研究 26 (1), 1-6, 2013
水資源・環境学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204481385728
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- NII論文ID
- 130004699732
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- ISSN
- 18839398
- 09138277
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可