ドイツにおける医療制度と医薬品産業

• 吉森 賢

  横浜国立大学経営学部・大学院国際社会科学研究科

書誌事項

タイトル別名

• The German Healthcare System and Pharmaceutical Industry
• ドイツ ニ オケル イリョウ セイド ト イヤクヒン サンギョウ

抄録

本稿はまず第一次世界大戦以前のドイツ医薬品産業の劇的な発展と長期間にわたり世界の模範となった先駆的医療保障および社会保障制度を概観する。ドイツ医薬品産業の革新能力の中心的要因は化学の学問水準を高めた工科大学の創設と,染料の派生物質である薬剤開発において見られた企業と大学間の密接な研究協力関係にあった。<BR>第一次世界大戦後,ドイツ製薬産業は相対的に衰退する。その原因は大戦によりドイツ製薬企業の特許,バイエルのアスピリンなどの世界的商標やメルクなどの社名がすべての在米資産と共にアメリカ政府により没収されたからである。<BR>次いで産業構造,市場規模および構造,貿易,雇用,世界における地位,企業集中度,競争状況,価格構成,特許,医療機関などについて概観する。また最近における主要な医療制度改革について紹介する。<BR>最後にドイツの代表的製薬企業5社,アベンティス・ファーマ,バイエル,シェーリング,ベーリンガー・インゲルハイムを取り上げ,それぞれの概況,歴史,市場地位,所有構造,戦略および研究開発について比較考察した。結論として以上が日本の製薬産業へ与える示唆を提示した。

収録刊行物

• Iryo To Shakai

  Iryo To Shakai 12 (2), 21-48, 2002

  The Health Care Science Institute

キーワード

• ドイツ
• 医薬品産業
• 発展史
• 医療保険制度
• 医薬品企業

詳細情報

• CRID: 1390282680425113472
• NII論文ID: 130004700910
• NII論文ID: 40005547354
• NII書誌ID: AN10372213
• DOI: 10.4091/iken1991.12.2_21
• NDL書誌ID: 6340374
• ISSN: 09169202
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/09169202
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/6340374
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I6340374
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2003118652
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可