消化管悪性リンパ腫の診断と治療

  • 中村 昌太郎
    九州大学 先端医療イノベーションセンター 岩手医科大学 内科学講座消化器内科消化管分野
  • 松本 主之
    岩手医科大学 内科学講座消化器内科消化管分野

書誌事項

タイトル別名
  • DIAGNOSIS AND MANAGEMENT OF GASTROINTESTINAL LYMPHOMAS

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抄録

消化管悪性リンパ腫の診断と治療の現況について概説した.消化管原発リンパ腫は消化管悪性腫瘍の中では1~8%とまれであるが,節外性リンパ腫の30~40%を占める重要な疾患である.組織型ではMALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫とびまん性大型B細胞リンパ腫が多く,近年,腸管濾胞性リンパ腫の頻度が増加している.小腸リンパ腫の診断には,バルーン内視鏡またはカプセル内視鏡検査が必須である.胃リンパ腫と腸管リンパ腫のいずれにおいても,肉眼型と組織型には相関がみられる.治療には,watch and wait,抗菌薬治療,化学療法,放射線治療,外科切除,分子標的治療など多くの選択肢があり,罹患部位,組織型,病期により決定する.このため,治療前の正確な組織診断および病期診断が重要である.

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