本邦における皮膚科受診患者の多施設横断四季別全国調査

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  • 古江 増隆
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員 2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員
  • 山崎 雙次
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員
  • 神保 孝一
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員
  • 土田 哲也
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員
  • 天谷 雅行
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員
  • 田中 俊宏
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員 2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員
  • 松永 佳世子
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員 2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員
  • 武藤 正彦
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員 2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員
  • 森田 栄伸
    2006・2007年度日本皮膚科学会学術委員 2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員
  • 秋山 真志
    2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員
  • 相馬 良直
    2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員
  • 照井 正
    2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員
  • 真鍋 求
    2008・2009年度日本皮膚科学会学術委員

書誌事項

タイトル別名
  • Nationwide Cross-sectional and Seasonal Multicenter Study of Dermatological Patients in Japan
  • ホンポウ ニ オケル ヒフカ ジュシン カンジャ ノ タシセツ オウダン シキ ベツ ゼンコク チョウサ

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抄録

［目的］我が国の皮膚科受診患者の皮膚疾患の頻度，性別，年齢分布，気候との関連性などを多施設大規模調査によって明らかにすることを目的とした．［方法］全国の大学病院76施設，病院55施設，診療所59施設（計190施設）において，2007年5月，8月，11月，および2008年2月の各月の第2週目を目安に，その週のいずれか1日を受診した初診・再診を問わず外来，および入院中の患者全てを対象に，「性別」，「年齢」，「診断名」を所定のマークシート調査に記録した．各調査期間における調査協力施設地域の気温，および湿度に関するデータは，気象庁・気象統計情報を使用した．［結果］4回の調査すべてに協力いただいた170施設（大学病院69施設，病院45施設，診療所56施設）から回収した67,448票を解析した．上位20疾患を列挙すると，その他の湿疹，アトピー性皮膚炎，足白癬，蕁麻疹・血管浮腫，爪白癬，ウイルス性疣贅，乾癬，接触皮膚炎，ざ瘡，脂漏性皮膚炎，手湿疹，その他の皮膚良性腫瘍，円形脱毛症，帯状疱疹・疱疹後神経痛，皮膚潰瘍（糖尿病以外），痒疹，粉瘤，尋常性白斑，脂漏性角化症，薬疹・中毒疹の順であり，上位20疾患で皮膚科受診患者の85.34%を占めた．疾患ごとに特徴的な年齢分布を示した．性差が明らかな疾患が存在した．気温や湿度と正負の相関を示す疾患が存在した．［結語］本調査によって21世紀初頭の皮膚科受診患者の実態を明らかにし得た．本調査が今後も定期的に継続されることで，社会皮膚科学的視野にたった皮膚疾患の理解が深まると考えた．

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