MEGによる聴覚情報処理機能の解明と環境評価の試み

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  • Measurement of auditory information processing and evaluation of the environment by MEG
  • MEG ニ ヨル チョウカク ジョウホウ ショリ キノウ ノ カイメイ ト カンキョウ ヒョウカ ノ ココロミ

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抄録

音の物理的要素がどのように脳で処理されるかが脳磁図 (MEG) を用いて調べられた。感覚情報がどのように人間内部で処理されるかを知ることができれば, 快適な環境や好ましい製品の設計に生かすことができる。音の高さ (ピッチ) の明瞭性や主観的な音の拡がり感に関連する聴性誘発脳磁界反応が調べられた。その結果, ピッチの明瞭性と音の拡がり感, それは各耳に入る音の時間情報と両耳間の音の相関に影響を受ける, が小さいほどN1m振幅は小さくなることが分かった。このことは, 各耳に入る音の時間情報や両耳間の音の相関が音環境の評価に考慮されるべきであることを示唆している。また, 音場の主観的好ましさが, MEGのアルファ波帯域 (8-13Hz) の自己相関, 相互相関関数により評価された。自己相関関数の有効継続時間と相互相関関数の最大値は, 音場の主観的好ましさとよく対応した。すなわち, これらのファクターはヒトの環境評価に対する客観的指標として有用であろう。

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