蒸気爆砕ユーカリ酵素糖化過程におけるセルラーゼ吸着挙動の解釈

DOI 被引用文献2件 参考文献16件 オープンアクセス

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タイトル別名
  • One Explanation of Cellulase Adsorption Behavior during Enzymatic Saccharification of Steam-Exploded Eucalyptus

抄録

セルラーゼのリサイクルを検討する上で,酵素糖化液中に残存するフリーなセルラーゼ量,または,固体残渣への吸着により回収不可能となるセルラーゼ量の経時変化の理解が重要である。本研究では,蒸気爆砕ユーカリに51 FPU/g 相当のセルラーゼを加え,2~16 時間酵素糖化を行い,基質へのセルラーゼ吸着挙動の解釈を試みた。残渣のセルラーゼ吸着量は,今回の測定では2時間で最大で,酵素糖化が進行するとともに吸着量が減少した。この挙動はアビセルにリグニン粉末を混合したときと類似しており,蒸気爆砕試料では,セルラーゼ投入後,セルロースおよびリグニンへ飽和吸着量に達するまで一斉に吸着し,セルロース吸着セルラーゼがセルロース分解とともに液中に遊離することが推測された。横軸に残渣中の多糖重量,縦軸に吸着セルラーゼ重量をとり,近似曲線を外挿することによって,基質中リグニンのセルラーゼ吸着容量を推定する手法を提案し,今回の実験系では,投入セルラーゼ量の約3割がリグニンに吸着し,回収困難となることが推定された。

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参考文献 (16)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204356685312
  • NII論文ID
    130004741220
  • DOI
    10.3775/jie.93.1251
  • ISSN
    18826121
    09168753
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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