サーモポロメトリーを用いたセメント硬化体における細孔構造の定量化

  • 永谷 佳之
    北海道大学 大学院工学院環境循環システム専攻
  • 名和 豊春
    北海道大学 大学院工学研究院環境循環システム部門
  • 栗山 広毅
    北海道大学 工学部資源循環システムコース

書誌事項

タイトル別名
  • QUANTITATIVE DETERMINATION OF MICROSTRUCTURE IN HARDENED CEMENT PASTE USING THERMOPOROMETRY

抄録

本論は、細孔中の水分の凍結・融解に伴い発生する潜熱-温度関係から熱力学的平衡式に基づき細孔半径との関係を求めるサーモポロメトリーを用いてセメント硬化体の細孔径分布を測定したものである。その結果、従来の理論式では正確な予測ができないことを明らかにし、未凍結水が細孔壁を濡らしている状態での熱力学状態式に基づいて正確な細孔径-融点降下式を提案した。次に、セメント硬化体の細孔構造をサーモポロメトリーで測定し、インクボトル型細孔の存在を明らかにするとともに、細孔径分布を高い精度で定量化できることを示した。さらに、従来の水銀圧入法では水和物組織が破壊され、正確な細孔構造が測定できていないことも明らかにした。

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参考文献 (15)*注記

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