4インチSiC基板のUVアシスト研磨に関する研究

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タイトル別名
  • Ultraviolet-assisted polishing of 4 inch SiC substrate
  • 4インチ SiC キバン ノ UV アシスト ケンマ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

シリコンカーバイド(SiC)基板は,その優れた特性から次世代パワーデバイスへの応用が期待されている.しかし,既存のSiパワーデバイスに対してコスト面で競争力を持つために,4インチサイズ以上の大きな口径を有するSiC基板に対して高効率,超高精度な研磨技術の確立が求められている.筆者らは単結晶SiC基板や単結晶ダイヤモンド基板などの高硬度材料に対する鏡面加工技術として,紫外光照射を援用した超精密研磨技術(以下,UVアシスト研磨)を開発した.本報では,SiC基板研磨における紫外光照射と研磨雰囲気制御の有効性を示すとともに,4インチサイズのSiC基板を対象として新たに開発した管状合成石英工具によるUVアシスト研磨の最終プロセスについて報告する.XPSを用いた表面分析の結果,紫外光照射によりSiC基板表面に酸化膜が生成されること,それらが温度上昇による熱酸化ではないことを確認した.研磨雰囲気をO2リッチに制御することで,研磨レートが大気中の1.73倍となった.また,ダイヤモンドラッピングを前加工として施した4インチサイズ4H-SiC基板のSi面に対してUVアシスト研磨を6hr行い,基板全体で表面粗さRa:0.2nm~0.5nm,Rz:3nm~7nm,高低差が1μm以下の非常に平滑かつ平坦な研磨面を達成した.

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