91日齢未満の幼齢犬における狂犬病抗体保有状況調査

  • 佐伯 潤
    (一社)日本小動物獣医師会 くずのは動物病院 大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
  • 山本 精治
    (一社)日本小動物獣医師会 山本動物病院
  • 矢部 眞人
    (一社)日本小動物獣医師会 後藤愛犬病院
  • 長崎 淳一
    (一社)日本小動物獣医師会 善通寺犬猫病院
  • 林 健一
    (一社)日本小動物獣医師会 林獣医科病院

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of Rabies Neutralizing Antibodies in Juvenile Dogs of Less than 91 Days of Age
  • 91ニチレイミマン ノ ヨウレイケン ニ オケル キョウケンビョウ コウタイ ホユウ ジョウキョウ チョウサ

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抄録

狂犬病予防法は91日齢未満の幼齢犬にワクチン接種義務を課していない.このようなワクチン未接種幼齢犬は,移行抗体による防御免疫を有する場合もあるが,その消失に伴い免疫を失うと考えられる.狂犬病発生時,幼齢犬が本病の拡大や人への伝播に関与する可能性もあるが,国内での抗体保有状況に関する報告は少なく,その実態は明らかではない.そのため,91日齢未満の幼齢犬における狂犬病中和抗体の保有状況を調査し,狂犬病発生時を考え,家庭で飼育されている幼齢犬の狂犬病ワクチン接種後の中和抗体価の推移を調査した.その結果,中和抗体価8倍以上の幼齢犬は,216頭中34頭と少なかった.幼齢犬への狂犬病ワクチン接種後の中和抗体価は,一時的な上昇にとどまるか,十分に上昇しなかった.しかし,その後の追加接種により感染防御が可能な有効抗体価が得られた.

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参考文献 (7)*注記

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