内攻型Fournier症候群の1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Fournier's Syndrome with Widespread Invasion into the Pelvic Cavity
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抄録
症例は60歳,男性。肛門痛と排尿障害を主訴に紹介された。初診時に肛門周囲から陰囊背側にかけて発赤,腫脹を認め,一部が自潰していた。なお,未治療の糖尿病の既往があった。肛門周囲膿瘍の診断で局所麻酔下に切開排膿を行った。入院時の血液生化学検査で敗血症,播種性血管内凝固(disseminated intravascular coagulation:以下,DIC)の合併と診断した。抗菌剤とトロンボモジュリン製剤の投与とドレナージの追加で会陰部の炎症所見,DICは改善したが,発熱と炎症反応は持続した。第12病日のCT検査で左腸腰筋前面から後腹膜腔,S状結腸間膜,直腸周囲,腹直筋鞘にかけての炎症の拡大と膿瘍形成を認め,内攻型Fournier症候群と診断し,開腹ドレナージ,S状結腸切除,横行結腸人工肛門造設術を行った。術後に創感染,直腸皮膚瘻の形成を認めたが保存的に軽快し,第73病日に退院した。
収録刊行物
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- 日本腹部救急医学会雑誌
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日本腹部救急医学会雑誌 34 (4), 899-903, 2014
日本腹部救急医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679715431040
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- NII論文ID
- 130004890848
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- ISSN
- 18824781
- 13402242
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可