下部消化管穿孔における術前血清IgG値と術後経過についての検討

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  • Evaluation of Serum IgG Levels and the Postoperative Course of Patients with a Colorectal Perforation

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抄録

下部消化管穿孔における術前血清IgG値と術後経過との関係について検討した。2011年9月1日より2013年6月30日まで当科で施行した汎発性腹膜炎を伴う下部消化管穿孔を対象とした。来院時の血清IgG値が800mg/dL以上(以下,N群)と800mg/dL未満(以下,H群)の2群間で比較を行った。対象期間の症例は27例でN群は18例,低下群は9例であった。SIRS期間はN群に対してH群は長期化していた(6.4±9.1日vs 12.9±14.2日)。また,人工呼吸管理期間もN群に対してH群のほうが延長し(2.0±2.8日vs 8.1±7.0日),それに伴いICU滞在期間もN群に対してH群が長期化していた(5.7±4.5日vs 14.4±13.1日)。下部消化管穿孔における術前IgG値が低下している症例は重症化しており,IgG値補正による予後改善の可能性が示唆された。

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