花卉栽培者の土壌燻蒸剤の使用と自覚症状
書誌事項
- タイトル別名
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- Use of Soil Fumigants and Subjective Symptoms of Cut Flower Farmers - A Survey by Interview
- 花卉栽培者の土壌燻蒸剤の使用と自覚症状 : 面談調査から
- カキサイバイシャ ノ ドジョウクンジョウザイ ノ シヨウ ト ジカク ショウジョウ : メンダン チョウサ カラ
- 面談調査から
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抄録
土壌燻蒸剤は, 作物の定植の前に, 殺虫, 殺菌, 除草を目的として使用されるが, 揮発性が高く毒性の強い化学物質であるため, 作業中の吸入などにより, 健康被害の自覚の多い農薬である。クロルピクリンを中心として, 花卉栽培者に使用と自覚症状について面談調査を行なった。 対象は電照菊部会の主催する健康診査に参加した男性69人で, 近年使用している土壌燻蒸剤の種類, 専用マスク, ゴーグルの使用の有無, 自覚症状について質問した。 使用していた土壌燻蒸剤としては, クロルピクリン (68%) とD-D (64%) が多く, クロルピクリン錠剤 (15%), カーバム (15%) などが続いていた。 クロルピクリン使用者については, 38%が専用マスクをしており, 32%がゴーグルをしていた。防護具の使用の有無で, 自覚症状の発生状況が大きく相違していた。防護具なしの方の自覚症状と自覚率は, 涙目72%, 咳31%, 鼻水31%, 呼吸が苦しい21%, 眼がチカチカ19%の順であった。 曝露を低減するために, 注入ツメが土壌中を進行していく注入機を用いる, 風があるときに作業する, 土壌温度の低い時間帯を選ぶ, クロルピクリンを冷蔵しておくなどの工夫が行なわれていた。 ビニールフィルムを被覆する作業時に, 涙目, くしゃみなどを自覚する方が多く, この作業を行なう時も専用マスクの使用が勧められる。 近年, 難透過性フィルムの使用により, 使用量を低減できる可能性が指摘されており, この技術が確立, 普及されることが望まれる。
収録刊行物
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- 日本農村医学会雑誌
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日本農村医学会雑誌 63 (1), 41-48, 2014
一般社団法人 日本農村医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679889444096
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- NII論文ID
- 130004907036
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- NII書誌ID
- AN00196216
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- ISSN
- 13497421
- 04682513
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- NDL書誌ID
- 025641024
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可