マセマティカルモルフォロジーの思想

• 浅野 晃

  広島大学大学院工学研究院情報部門

書誌事項

タイトル別名

• Philosophy of Mathematical Morphology

抄録

マセマティカルモルフォロジー（以下モルフォロジー）は，画像中の図形の持つ構造を抽出するために図形を操作する演算の体系である．モルフォロジーは，完備束上での演算に拡張することにより，有界な非線形信号処理の基盤となる体系ととらえることができる．有界とは「上限や下限が存在する」という意味であり，有界な演算は，上限も下限もない線形な演算に比べ，現実の世界をより精密に表すことができる．このような有界性・非線形性は，ニューラルネットワークやファジー演算などとも共通するものである．本記事では，モルフォロジーの思想と原理を，これらとの関連にも触れながら解説する．更に，モルフォロジーに関連した，図形を「測る」研究も紹介する．

収録刊行物

• ＩＥＩＣＥ　ＦＵＮＤＡＭＥＮＴＡＬＳ　ＲＥＶＩＥＷ

  ＩＥＩＣＥ　ＦＵＮＤＡＭＥＮＴＡＬＳ　ＲＥＶＩＥＷ 4 (2), 113-122, 2010

  一般社団法人 電子情報通信学会

キーワード

• マセマティカルモルフォロジー
• 完備束
• 非線形フィルタ

詳細情報

• CRID: 1390001205342632320
• NII論文ID: 130004959614
• DOI: 10.1587/essfr.4.113
• ISSN: 18820875
• Web Site: http://www.jstage.jst.go.jp/article/essfr/4/2/4_2_113/_pdf
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可