主観的幸福度のセルフレコーディング手法の開発

DOI
  • 佐伯 政男
    慶應義塾大学大学院システムデザイン·マネジメント研究科
  • 前野 隆司
    慶應義塾大学大学院システムデザイン·マネジメント研究科

書誌事項

タイトル別名
  • —カレンダー·マーキング法—

抄録

幸福度を継続的に自己管理するための手法として,カレンダー·マーキング法を開発した.カレンダー·マーキング法は,一日の終わりにその一日を振り返り,主観的な評定を行う手法である.すなわち,評定の結果,その日がよい日であったら「◯」,悪い日であったら「×」,どちらでもない日であったら「△」をカレンダーの日付欄に記録する.心理学部の学部生を対象に,10週間,手法の実施を行った.実施後に測定したThe Satisfaction with life Scale (SWLS)では,手法の実施群と対照群のSWLSに統計的に有意差は見られなかった.SWLSと各被験者の各記号の総数との相関係数は,◯,△,×,それぞれ,0.506,-0.439,-0.237であった.分析の結果,よい日にも悪い日にも△を付ける傾向が見られた.◯を増やし△と×を減らすことによって幸福度を向上させうることが示唆された.また,被験者間,被験者内で各記号の報告には変動性が見られたことから,本手法で得られた結果は,主観的幸福度の測定手法として利用されうることを示した.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680322201856
  • NII論文ID
    130004959902
  • DOI
    10.11167/jbef.3.146
  • ISSN
    21853568
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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