難治小児てんかんの電気生理

DOI
  • 小林 勝弘
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科発達神経病態学分野 (岡山大学病院小児神経科)
  • 東田 好広
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科発達神経病態学分野 (岡山大学病院小児神経科) 徳島大学病院小児科

書誌事項

タイトル別名
  • Electrophysiology of intractable childhood epilepsy
  • —特に異常高周波活動と病態との関係について—

この論文をさがす

抄録

 小児期のてんかん性脳症において検出されるγ・高周波帯域異常活動は病態に関与する可能性が強い. 高周波振動はてんかん原性と深い関係があることは既に知られているが, 頭皮上脳波でこれを分析するためには, 緻密なフィルター設定と時間・周波数分析によるノイズとの識別が必要である. また頭皮上で検出される高周波は, 脳内で発生する高周波の中の特別な一部であると推測されるため, その意義の探求が必要である. 徐波睡眠時の持続性棘徐波における高周波振動は, diazepam静注により棘波そのものよりも強く抑制されることから, GABA作動性抑制系が頭皮で検出される高周波の発生に関与する可能性が示唆された.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 46 (3), 202-206, 2014

    一般社団法人 日本小児神経学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ