秋田県北鹿地域黒鉱胚胎層上部泥岩中に見られるフランボイダル黄鉄鉱と古環境推定

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タイトル別名
  • Framboidal pyrite in mudstones of the Hokuroku district, Akita prefecture and their indication for paleoenvironments

抄録

黒鉱上盤泥岩中は約1300万年前に堆積し、泥岩中にフランボイダル黄鉄鉱がみられる。フランボイダル黄鉄鉱のサイズ分布と地質環境を対応させた結果、(1)黒鉱形成時及び黒鉱形成直後、海底近傍が貧酸素又はH2S-richな状態になった、(2)黒鉱形成から数百万年後には海底近傍は酸化的であった、事が示唆される。これは黄鉄鉱の硫黄同位体比と調和的である。H2S-richな海洋環境(黒鉱形成時)では、海水中での硫酸還元―硫黄酸化により硫黄同位体比が極端に軽く、酸化的な環境(黒鉱形成後)では、堆積物中の硫酸還元により黄鉄鉱が形成した事を示している。この事から、黒鉱形成時に近い時期ほど、微生物による硫黄代謝が海水中で活発に行われていたと推定される。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680523170176
  • NII論文ID
    130005008187
  • DOI
    10.14824/jakoka.2008.0.168.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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