頸椎機能異常による肩および上肢痛の鑑別評価と徒手的理学療法の適応についての検討  [in Japanese]

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Author(s)

    • 藤縄 理
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 丸岡 弘
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 原 和彦
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 高柳 清美
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 細田 多穂
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 鈴木 陽介
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 荒木 智子
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 須永 康代
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 森山 英樹
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 井上 和久
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 田口 孝行
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
    • 西原 賢
    • 埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科

Abstract

【目的】<BR> 頚椎機能異常(dysfunction)により頸部痛だけでなく肩痛・上肢痛も生じることが多い。この場合、神経根、腕神経叢、さらに遠位での末梢神経の絞扼症状と椎間板、椎間関節や周辺組織からの関連痛がある。これらを徒手的理学療法の手法により評価・治療した結果を後視的に分析しその適応について検討する。<BR>【方法】<BR> 対象は整形外科外来において主治医および担当理学療法士から依頼を受けて評価・治療した頸椎機能異常の患者106(男62、女44)名とした。年齢(平均±SD)は44.5±13.1歳で、診断名は頸椎椎間板ヘルニア44名、頸椎捻挫36名、変形性頸椎症26名であった。評価では症状を聴取し、機能検査(自動運動検査、他動運動検査、等尺性抵抗運動検査、関節包内運動検査、筋力検査など)、神経学的検査(神経緊張検査、反射検査、感覚検査など)、触診などにより機能異常の部位と組織を見出した。その結果、徒手的理学療法の適応がある場合は関節、筋・筋膜、神経への治療手技を実施した。治療直後に可動域の改善や疼痛の軽減による機能改善が得られた対象者の機能異常の部位と組織、用いた治療手技を分析した。<BR>【結果】<BR> 対象者106名中、肩・上肢痛のみを訴えていた者は43名(40.6%)で、診断はヘルニア18名(17.0%)、捻挫15名(14.2%)、頸椎症10名(9.4%)であった。また、上肢痛やしびれを訴えていた者は28名(26.4%)であり、診断はヘルニア11名(10.4%)、捻挫7名(6.6%)、頸椎症10名(9.4%)であった。肩・上肢痛やしびれ、あるいは両方を訴えていた71名中、神経学的検査により神経組織の絞扼や圧迫による所見と考えられた者は24名(22.6%)で、ヘルニア13名(12.2%)、捻挫2名(1.9%)、頸椎症9名(8.5%)であった。ヘルニアで神経症状が認められた者のうち、2名は上下肢に神経学的徴候があり脊髄徴候が疑われたため、この時点では理学療法の適応にならないと考えられ主治医に報告されていた。それ以外の神経学的徴候が認められた者は、神経根症状8名、胸郭出口での絞扼症状14名で、このうち3名はさらに末梢部でも筋・筋膜等の軟部組織による神経絞扼所見があった。<BR>【考察】<BR> 脊髄徴候が疑われた2名を除き、関節モビライゼーション、軟部組織モビライゼーション、神経モビライゼーションなどの徒手的理学療法や運動療法が適応であった。また、神経学的徴候の無かった者は関節、筋などの機能異常による関連痛であり、それらの組織に対して徒手的理学療法と運動療法が実施され、自己治療や日常生活の指導が行われていた。<BR>【まとめ】<BR> 頸椎機能異常による肩・上肢痛や上肢から手のしびれを訴えていた対象者71名中、神経学的徴候が認められた者は24名であり、その他は関連痛であった。脊髄症状が疑われた2症例以外は徒手的理学療法が適応となっていた。

Journal

  • Congress of the Japanese Physical Therapy Association

    Congress of the Japanese Physical Therapy Association 2006(0), C0949-C0949, 2007

    JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION

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