草木活用の知恵を活かして自然と共生する山里の姿
書誌事項
- タイトル別名
-
- Study of a Study of Mountain Village Living Together with Nature Using the Regional Plant Resources
- -Survey of the Regional Resources in Iide-cho, Yamagata Prefecture
- -山形県飯豊町中津川地域の地域資源調査を通して-
抄録
本研究は山形県飯豊町中津川地域をフィールドとして、草木活用の知恵を活かして自然と共生する山里の姿を現地調査および文献調査に基づき明らかにすることを目的とした。草木活用の知恵はいずれも草木を採取し、加工、利用、さらに転用、修理していくところに表れていた。利用した後は、自然に還元され、再度採取可能な一連の資源循環型の生活を表している。これは自然と共生するための一つの重要な要素である。調査より、草木を活用する知恵には、資源を上手に活用する知恵と自然に対するこころづかいを育む知恵があり、互いにしっかりと結びついたときに初めて自然との共生した生活が形成されたといえる。「こころ」や「活用の知恵」が代々、親から子へ伝わり受け継がれ、自然に対する一定の作法をつくりあげた。そして、草木活用の知恵を全て利用し、困難を乗り越え、ときには楽しみである行事が行われていた。現在、私たちの生活では簡単に見過ごされてしまっている「豊かさ」が、中津川地域ではっきりと確認することができた。今研究では、人と自然が一体となった草木活用文化を明らかにし、中津川地域の草木活用文化が生み出す「豊かさ」を提示ですることができた。
収録刊行物
-
- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
-
日本デザイン学会研究発表大会概要集 53 (0), 100-100, 2006
一般社団法人 日本デザイン学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680585407616
-
- NII論文ID
- 130005022441
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可