乾燥ストレスと高CO2濃度環境がシラカンバ苗木の葉の通水特性に与える影響 Effects of drought and elevated CO2 on leaf hydraulics of Japanese white birch seedlings

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抄録

【目的】葉の通水性は樹木全体の水輸送のボトルネックであり、気孔コンダクタンスに関係する重要な生理生態学的特性の一つだが、その環境応答には不明な点が多い。本研究では、高CO<sub>2</sub>濃度環境と乾燥ストレスが葉の通水特性に与える影響を調べた。【方法】自然光型環境調節室で、シラカンバの2年生ポット苗を高CO<sub>2</sub>濃度720ppmと通常CO2濃度370ppm条件下で育成した。潅水を一日おき(湿潤)または週に一度(乾燥)行い、育成CO<sub>2</sub>濃度での気孔コンダクタンス(<i>g</i><sub>s</sub>)と葉の通水コンダクタンス(<i>K</i><sub>l</sub>)を測定した。【結果】湿潤処理では、<i>g</i><sub>s</sub>は高CO<sub>2</sub>個体のほうが通常CO<sub>2</sub>個体よりも約50%低かった。乾燥処理では、<i>g</i><sub>s</sub>は湿潤処理の10%以下まで低下し、高CO<sub>2</sub>個体と通常CO<sub>2</sub>個体で差は認められなかった。一方、<i>K</i><sub>l</sub>は湿潤処理では高CO<sub>2</sub>個体のほうが通常CO<sub>2</sub>個体よりも高かった。乾燥処理では<i>K</i><sub>l</sub>は高CO<sub>2</sub>個体と通常CO<sub>2</sub>個体でほぼ同じ値を示し、湿潤処理との差は認められなかった。こうした結果から、シラカンバでは、高CO<sub>2</sub>濃度環境や乾燥ストレスに対する葉の通水性と<i>g</i><sub>s</sub>の反応に関係性は認められなかった。

収録刊行物

  • 日本森林学会大会発表データベース

    日本森林学会大会発表データベース 124(0), 470, 2013

    日本森林学会

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