初期金星大気の流体力学的散逸
書誌事項
- タイトル別名
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- Hydrodynamic Escape of Early Venusian Atmosphere
抄録
水素の流体力学的散逸、およびそれに引きずられる形でのより重い元素の散逸は、地球の初期大気問題、希ガス同位体分別問題、あるいは金星の水散逸問題などを解く上で重要な散逸過程である。本研究では、汎用的な計算コードを得ることを目的に、複数成分の大気の流体力学的散逸を解くための計算コードを開発した。また開発した数値計算コードを用いて多成分大気の流体力学的散逸を計算することで、以下の2つの金星大気問題の解決を図った:(1)金星表面からの水の散逸(2)金星大気中の希ガス存在度の説明。計算の結果、いずれの問題も、流体力学的散逸のみで説明することは比較的難しいことが示された。ただし一方で、これらの問題に対して解決可能な条件や可能性についても示唆が与えられた。今後行う必要がある研究課題について議論したい。
収録刊行物
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- 日本地球化学会年会要旨集
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日本地球化学会年会要旨集 55 (0), 93-93, 2008
一般社団法人日本地球化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680709437568
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- NII論文ID
- 130005053752
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可