地下水汚染の原因となるヒ素を含む緑泥石
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- 益田 晴恵
- 大阪市立大学
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- 篠田 圭司
- 大阪市立大学
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- 野口 直樹
- 大阪市立大学
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- 奥平 敬元
- 大阪市立大学
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- セディキ アシュラフ アリ
- 大阪市立大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Chlorite as arsenic source of arsenic polluted groundwater in Ganges delta plain
抄録
バングラデシュ・ショナルガオ地域のヒ素汚染地下水帯水層堆積物中の黒雲母と緑泥石を,SPring-8においてマイクロビーム蛍光エックス線分析を用いて分析を行った。 黒雲母には,ヒ素はごく微量にしか含まれていなかったが,緑泥石中には普遍的にヒ素が分布していることを確認した。ヒ素を主成分とする硫ヒ鉄鉱などとのX線強度の比較から,濃度は数十~数百ppmと推定される。一方,ヒ素を含む緑泥石にはサブミクロンオーダーの大きさ針鉄鉱が含まれていることが確認された。現段階では,ヒ素の全量が緑泥石中にあるのか,針鉄鉱にも含まれているのかは明らかでない。しかし,定説で原因物質とされている風化生成物であるヒ素を吸着した酸水酸化鉄ではなく,砕屑性の緑泥石がヒ素の担体として重要であることは明らかである。このことは,ヒ素汚染地下水の形成機構を説明する上で,定説の見直しをせまるものである。
収録刊行物
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- 日本地球化学会年会要旨集
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日本地球化学会年会要旨集 56 (0), 98-98, 2009
一般社団法人日本地球化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680708882816
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- NII論文ID
- 130005054105
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可