三瓶山の火入れ管理下にあるススキ(<i>Miscanthus sinensis </i>Anderss.)草地の植生に及ぼす放牧の影響  [in Japanese] Effect of Cattle Grazing Associated with Burning on Vegetation and Species Diversity in <i>Miscanthus</i>-type Grassland at the Foot of Mount Sanbe  [in Japanese]

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Abstract

近年,二次的な自然が持つ生物多様性が見直される中,火入れ,採草,放牧などの人為的管理により維持されてきた二次草地(半自然草地)も,希少な動植物の生育・生息場所であることが判明してきた(藤井 1999;井村 2008;兼子ら 2009)。これまでにも,半自然草地に生育する草原生植物の保全に関して,管理形態の違いによる比較(Takahashi・Naito 2001;Ondopaら 2004;佐々木・大澤 2005;河野ら 2008)や,管理の継続と休閑処理との比較(山本ら 2002;澤田ら 2010)などの研究が行われ,多様な管理様式が半自然草地植生の種多様性を高めることが明らかとなっている(大窪 2002)。一般に,火入れはススキ(Miscanthus sinensis Anderss.)草地の維持に効果的であるが,生物多様性の保全という観点からみれば,火入れだけでは十分ではない場合も多く,採草や放牧との組み合わせが重要であるといわれている(瀬井 1994;高橋・内藤 1997;大窪 2002)。三瓶山西の原のススキ草地は,1989年以降,毎年早春期に実施される火入れによって維持管理されている。1998年からは,火入れのための防火帯作りを省力化するため,放牧経験牛による防火帯作り(通称「モーモー輪地」,輪地とは防火帯のこと)を導入した(高橋ら 2003)。その際,筆者らは,この放牧による防火帯の外側の火入れ草地の一部に秋期のみ放牧をする試験区(火入れ+秋放牧区)を別に設け,4年間にわたって処理を加えてきた(内藤・高橋 2002)。このような管理手段の変更(多様化)に伴う植生の変化を調査・解析することにより,種組成の変化や生物多様性からみた草地植生の保全策を考える上での重要な示唆が得られる可能性がある。本報では,これらの処理を4年間加えた後の植生を調査し,火入れ草地の植生管理に放牧を活用することの実用性を検証した。

Journal

  • Japanese Journal of Grassland Science

    Japanese Journal of Grassland Science 60(2), 102-108, 2014

    Japanese Society of Grassland Science

Codes

  • NII Article ID (NAID)
    130005058923
  • NII NACSIS-CAT ID (NCID)
    AN00194108
  • Text Lang
    JPN
  • Article Type
    journal article
  • ISSN
    0447-5933
  • NDL Article ID
    025752266
  • NDL Call No.
    Z18-344
  • Data Source
    NDL  J-STAGE  JASI 
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