ピルジカイニドで誘発されアブレーションし得た発熱誘発性心室頻拍の1例

DOI
  • 古山 史晃
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 浅野 拓
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 千葉 雄太
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 川崎 志郎
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 大西 克実
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 大沼 善正
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 菊地 美和
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 伊藤 啓之
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 小貫 龍也
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 三好 史人
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 渡辺 則和
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 箕浦 慶乃
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 安達 太郎
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 丹野 郁
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
  • 小林 洋一
    昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門

書誌事項

タイトル別名
  • A case of fever-induced ventricular tachycardia triggered by Pilsicainide

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抄録

症例は11歳, 男児. 生来健康. 心奇形なし. 4歳より37°C以上の発熱時に左脚ブロック下方軸, 心拍数170-200回/分の持続性心室頻拍を繰り返し, ベラパミル投与と解熱により停止していた. 5歳時に心臓電気生理学的検査を施行. 心室頻拍は心室プログラム刺激, イソプロテレノール負荷, 硫酸アトロピン投与では誘発されなかった. プロプラノロールを内服したが発作を繰り返したため, 10歳48kgのときに心臓電気生理学的検査を再施行. ピルジカイニド25mg投与したところ心拍数210回/分の心室頻拍が自然発生した. 誘発された心室頻拍は右室流出路自由壁側中下部が最早期のfocalパターンであり, 機序としてマイクロリエントリーが想定された. 同部位からの通電中に心室頻拍の周期は延長し, 洞調律に復帰した. 以降, 発熱による心室頻拍は認めていない.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 46 (4), 530-535, 2014

    公益財団法人 日本心臓財団

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