細胞シート移植による脊髄髄膜瘤の胎児期神経組織修復

  • 石井 理絵
    昭和大学医学部外科学講座小児外科学部門 国立成育医療研究センター医療機器開発部
  • ウバイダス ソブハン
    国立成育医療研究センター医療機器開発部
  • 蛇口 達造
    昭和大学医学部外科学講座小児外科学部門 国立成育医療研究センター医療機器開発部
  • 佐藤 智夫
    国立成育医療研究センター医療機器開発部
  • 山下 紘正
    国立成育医療研究センター医療機器開発部
  • 田畑 泰彦
    京都大学再生医科学研究所生体組織工学研究部門(生体材料学分野)
  • 澤 芳樹
    大阪大学心臓血管外科
  • 千葉 敏雄
    国立成育医療研究センター医療機器開発部 東京大学大学院情報理工学系研究科
  • 土岐 彰
    昭和大学医学部外科学講座小児外科学部門

書誌事項

タイトル別名
  • Fetal myelomeningocele repair based on cell sheet technology.

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抄録

  脊髄髄膜瘤は胎児期の神経障害により出生後も後遺症をもたらす先天性疾患である.胎児期に手術加療が行われるが損傷された神経組織の修復は難しい.そこでわれわれは再生医療の一つである細胞シート技術を用いて脊髄髄膜瘤の胎児治療への応用を試みた.筋芽細胞(L6 細胞株)を使用して細胞シート作成した.また妊娠10 日目のSD ラットにレチノイン酸を経口投与して脊髄髄膜瘤を誘発した.妊娠21 日目に脊髄髄膜瘤と判断した胎仔に対して子宮切開施行後,脊髄髄膜瘤上に細胞シートを移植した.移植4 時間後に検体を摘出し,H.E 染色により評価した.H.E 染色により,L6 で作製した細胞シートの接着が確認された.L6 細胞から作製した細胞シートは4 時間後も胎児の脊髄髄膜瘤に接着しており,細胞シートは損傷した神経組織の再生を促す可能性がある.

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参考文献 (3)*注記

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