農山村地域に居住する壮年期者のコミュニティ意識と健康との関連

  • 西澤 美香
    京都府福知山市福祉保健部健康推進室
  • 星野 明子
    京都府立医科大学大学院保健看護学研究科
  • 桂 敏樹
    京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻予防看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Relationships between Community Consciousness and Health of the Middle-Aged in Rural Area
  • ノウサンソン チイキ ニ キョジュウ スル ソウネンキシャ ノ コミュニティ イシキ ト ケンコウ ト ノ カンレン

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抄録

本研究の目的は, 農山村地域に居住する壮年期の人々のコミュニティ意識と健康との関連を明らかにし, 壮年期の人々の健康行動を実践するための支援方法について検討することである。対象者はA市B町の30~64歳のうち, 自治会長を通じて調査票を配布できた2,336名で, 有効回答は763名 (有効回答率32.7%) である。  調査は自記式質問紙調査を行ない, 調査票の回収は郵送法とした。調査項目は, 対象者の特性, コミュニティ意識 (地域社会への態度, 近所づきあい, 地域参加), 身体的健康 (健康状態, 健康習慣, 健康行動への態度), 精神的健康 (生活満足度, 抑うつ度) である。分析は, 対象者の特性と地域社会への態度, 近所づきあい, 地域参加, 身体的健康, 精神的健康についての関連, さらに, 身体的健康, 精神的健康を目的変数とし, 主に単変量解析で有意差が認められた項目を説明変数として多変量解析を行なった。  結果, 地域社会への態度得点が高い者ほど, 健康状態得点が高く, 健康習慣および健康行動への態度得点が高かった。同様に, 地域社会への態度得点が高い者ほど, 生活満足度得点が高く, 抑うつ得点が低かった。  以上のことから, コミュニティ意識の高さは農山村地域に居住する壮年期の人々の健康と関連しており, 壮年期の人々の健康支援にはコミュニティ意識が高いという農山村地域の特徴を捉えた上で働きかける必要があると考える。

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参考文献 (6)*注記

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